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2013年3月26日掲載

丹羽 諭   Satoshi Niwa ルポルタージュ
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 富田林の寺内町
 Jinaimachi Town of Tondabayashi City   First appearance on the Web: September 13, 2011


戦国の頃、特に本願寺派の一向宗寺院を中心に出来た町並みを「寺内町(じないまち」」という。大阪近郊の富田林市では「興正寺別院」を中心にこの寺内町がそっくり保存され、今もその中で人々の生活が営まれている。中世においては戦乱から逃れるため随所に工夫をこらした宗教都市であったが、江戸期は一大商業都市として発達した。市のパンフレットによると寛文の頃(1668)の記録では51職種、149の店が軒を並べ、現在も江戸、明治、大正、昭和初期の建物が約180棟も残っている。

取材したこの日2011年9月8日はカンカン照りで、人出が少なく、観光客もパラパラ。だが一般公開されている杉山家住宅の内部はゆったりとして風通しも良く、昔の家は冬は寒かったが、夏はいいなと思いながら撮影した。平成9年に国の重要伝統的建造物群保存地区指定。

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01 寺内町入口

02 表に面した格子

03 屋根の上にあるのは「忍び返し」 不審者の侵入を防ぐために、あちこちに設置された。

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05 「くわへきせる無用の道標」 防火のため京都から高野山へ通じる東高野街道の道しるべに立てられたもの。

06 橋の欄干

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09 興生寺別院 表門。桃山城から移築したといわれる。

10 興正寺別院「鼓楼」 見張り台の役割も果たす。

11 興正寺別院「雨蓋瓦」 表門の瓦の接合部を覆う飾り瓦。

12 興正寺別院「鬼瓦」

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14 上が「煙り出し」
   下が「虫籠窓」
「煙り出し」はかまどの排煙のため。「虫籠窓」(むしこまど)は通風と、明かりとりのためだが、江戸時代、本格的な二階建ては町人が武士を見下ろすかたちになるため、おおきな窓は許されず、主に物置き部屋として小さな窓が作られた。それが時代とともに少しずつ大きく形状が変化する。

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16 「煙り出し」

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19 「虫籠窓」

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21 「杉山家住宅」 富田林を代表する住宅で重要文化財。寺内町創立以来の旧家で、江戸期は主に酒造業を営む。一般公開され、入口土間は広々とし、当時の大きなかまどが健在。江戸期には母屋を始め、酒蔵、土蔵等十数棟が並んでいたとされる。

22 杉山家内部
   「正面の額は山岡鉄舟の書」


23 杉山家「格子の間」

24 杉山家「座敷書院の窓」

25 杉山家「庭に面した外廊下」

26 杉山家
   「2階から台所の屋根を望む」


27 杉山家
   「実際に使用されていたかまど」


28 杉山家「庭から見た母屋」

29 杉山家「庭に面した蔵」

30 杉山家の「鬼瓦」

31 上が「煙り出し」
   下が「虫籠窓」


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33 「虫籠窓」

34 町中のマンホールの蓋 道路のマンホールにも杉山家外観がデザインされている。

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36 町並み

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