Web-ProPhoto.com
2013年3月21日掲載

丹羽 諭   Satoshi Niwa ルポルタージュ
Reportage
作品一覧
List


 東北旅行   Travel in Tohoku   First appearance on the Web: May 26, 2011


高校生の時は吉川英冶の「宮本武蔵」、「新平家物語」「私本太平記」「親鸞」などを夢中になって読んだ。なかでも「新平家物語」の舞台は全国にまたがるため、大学時代は休みとなると各地に歴史の旅をした。そして社会人となってからも永井路子、司馬遼太郎、藤沢周平、吉村 昭、中村彰彦などを好んで読んでいる。そのなかで、藤沢周平は鶴岡が舞台だし、中村彰彦は会津にこだわり、藩祖保科正之やその家臣の事を語り続けている。最近も「花ならば花咲かん」で藩校「日新館」を創設した家老、田中玄宰(はるなか)を取り上げた。

江戸時代、東北は常に飢饉との戦いが続いていた。加えて幕末戊辰戦争で会津藩は愚直に藩祖の教えを守って、二本松藩、庄内藩など東北諸藩とともに官軍と戦い、多くの悲劇を生んだ。明治になると今度は賊徒呼ばわりされて差別を受け、更には昭和の大飢饉に会い、それを乗り越えて今日まで来た。東北には不屈の努力で豊かな自然と文化財がたくさん残されている。それが今、また福島、宮城、岩手が未曾有の災害に会った。切に復興を願いたい。

各画像をクリックすると拡大表示されます。Click to enlarge.  
各作品の著作権はすべて撮影者に帰属します。
二次使用は固くお断りいたします。



01 会津若松「滝沢本陣跡」
   2007年4月
白河街道の滝沢口にあり(国史跡)、会津戊辰戦争での激戦地のひとつ。

02 会津若松「会津若松城」
   2007年4月
別名「鶴ヶ城」。古くは「黒川城」と呼ばれ会津の象徴。昭和40年に復元。戊辰戦争後の満身創痍の城の写真が残っている。

03 米沢「上杉家廟所」
   2007年5月
謙信、景勝をはじめ、代々の上杉家藩主が眠る。学生時代にも訪れた(国史跡)。

04 米沢「上杉伯爵邸」
   の献膳料理2007年5月
明治期上杉家は伯爵家となるが、当時の建物(国有形文化財)で藩主への献膳料理をいただくことが出来る。

05 鶴岡 旧藩校「致道館」
   2007年4月
鶴岡は作家藤沢周平の出身地。庄内藩は海坂藩のモデルとされ、この致道館は「義民が駆ける」に登場する。東北では唯一現存する当時の建物(国指定史跡)である。

06 鶴岡「旧西田川郡役所」
   2007年5月
致道博物館の敷地内にある。明治14年の建築(国重文)。今は資料館。

07 鶴岡 郷土人物資料館「大宝館」
   2007年5月
鶴岡公園の敷地内。大正天皇の即位を記念して建設(市指定有形文化財)。

08 酒田「山居倉庫」
   2007年5月
明治26年の建築。現在も農業倉庫として使用。NHKテレビ「おしん」のロケ地で有名。酒田市には日本一の大地主「本間家」が現在も存続する。

09 二本松「二本松城」
   少年隊士像2008年4月
別名「霞ヶ城」。昭和57年に箕輪門を復元。その門前に幕末戊辰戦争時の「二本松少年隊(12~17歳)」の群像がある。隊士16名の墓は藩主家菩提寺、大燐寺にある。

10 松島 「松島海岸」
   2008年4月
双観山展望台から松島湾を望む。

11 松島「松島湾」
   の黎明2008年4月
早朝5:00頃写す。朝日を期待したがダメだった。

12 奥松島「大高森展望台」
   付近2008年4月
展望台に向う途中小さなお堂があった。いい雰囲気だ。

13 松島「瑞巌寺」
   2008年4月
瑞巌寺境内の石段。磨耗して歴史を彷彿とさせる。

14 石巻「北上川」
   石ノ森漫画館付近2008年5月
震災でここ北上川も津波が逆流し、甚大な被害を受けた。

15 石巻「石ノ森漫画館」
   2008年5月
漫画家、石ノ森章太郎の記念館。現在、震災のため休業中。

16 登米町「旧高等尋常小学校」
   (現・教育資料館)2008年5月
明治21年から昭和48年まで使われていた木造2階建校舎(国重文)。登米市には明治の洋館(警察署)や武家屋敷などよく保存されている。

17 登米町「旧高等尋常小学校」
   (現・教育資料館)2008年5月
当時の教科書など展示。

18 岩手「碁石海岸」
   2008年5月
大船渡市。碁石のような石があるところからこの名がある。断崖絶壁の海岸で、ど迫力がある(国名勝・天然記念物)。このあたりも被害を受けた。

19 岩手「浄土ヶ浜」
   2008年5月
陸中海岸国立公園の中心地で三陸を代表する景勝地。白い砂浜が印象的だったが、ここも被害に会った。

20 秋田「田沢湖」
   2008年5月
「たつこ姫」伝説がある。水深423.4メートルで日本一深いとされる。日が落ちるのを待って撮影した。きれいな夕景だった。

21 角館「青柳家」
   2008年5月
早朝7:00頃から武家屋敷街(重要伝統的建造物群保存地区)を散策。青柳家は400年続く旧家で敷地は3,000坪。門は「薬医門」といい格式が高い。幕末の石高はおよそ百石。

22 角館「岩橋家」
   2008年5月
中級武士の屋敷の様式をよく残し、藤沢周平「たそがれ清兵衛」のロケが行われた。石高は八十六石とされる。

23 角館「鎧」
   2010年10月
翌々年も訪れた。 屋敷内では鎧、刀等展示している。

24 角館「囲炉裏の間」
   2010年10月
囲炉裏の間。非常に質素で美しい。現代の生活にも取り入れたいデザインだ。

25 秋田「赤れんが郷土館」
   旧秋田銀行本店2009年8月
明治45年の建築で重厚なつくりである。赤れんが館(国重文)、新館、収蔵庫の3つの建物からなり、資料館となっている。

26 盛岡「啄木、賢治青春館」
   2009年12月
明治43年竣工の旧九十銀行本店の建物(国重文)で、現在は石川啄木、宮沢賢治の資料館。

27 秋田 秋田城「表門」
   2009年8月
絵図などの資料から平成13年に復元された木造2階建て瓦葺櫓門。力強く迫力がある。

28 盛岡「岩手銀行」
   旧本店本館(現・中の橋支店)
   2009年12月
ルネサンス様式で明治44年の建築(国重文)。なんと現在も支店として営業中。

29 山形「旧済生館」
   2010年7月
明治6年建築の旧済生館病院本館の建物。当時は県庁そばにあったが、霞城公園内に移築、当時の姿に復元された。現在は山形市郷土館(国重文)。

30 山形「旧山形県庁」
   (現・山形郷土館)
   2010年7月
大正5年の建築で、昭和50年まで使用されていた。平成7年に復元工事。県郷土館「文翔館」という愛称が付けられ、県政の資料が展示されている。隣の県会議事堂と共に国重文。

この写真家の作品一覧へ   Web-ProPhoto.com トップページへ   ▲このページの先頭へ

Copyright © Satoshi Niwa and Web-ProPhoto.com 2013. All rights reserved.